こうや豆腐の最新健康機能性研究紹介

こうや豆腐の最新健康機能性研究について

当社では、こうや豆腐の健康機能性に関する研究成果を論文化し、「こうや豆腐普及委員会」を通じて発表してきております。


こうや豆腐にレジスタントタンパクが多く含まれる理由

なぜ?こうや豆腐にレジスタント
タンパクが多く含まれている理由

平成26年5月発表 こうや豆腐にはコレステロール調整・食後の中性脂肪上昇を抑制する作用があることが分かりました。その要因としてこうや豆腐にはレジスタントタンパクが豊富に含まれていることが判明しました。

平成27年5月発表 こうや豆腐のレジスタントタンパクの機能性について、より詳細なメカニズムを検討し、脂質の吸収抑制効果が実際にあることを確かめました。

平成28年5月18日発表 「なぜ、こうや豆腐にレジスタントタンパクが多く含まれているのか」について研究してきました。その結果、秘密はこうや豆腐の製造工程にあり、時間とエネルギーを掛ける各工程によりレジスタントタンパクを増加させていることが解明できましたので、発表いたしました。

*本研究を著した論文:Kori-tofu Making Processes Increase Hi-molecular-weight Fraction(HMF)が、Japanese Pharmacology & Therapeutics vol.44 no.4 613(2016)に掲載されました。

たんぱく質中レジスタントタンパク割合(%)
たんぱく質中レジスタントタンパク割合(%)


こうや豆腐がレジスタントタンパクを多く含む工程とその理由

工程1「圧縮 豆腐形成」

こうや豆腐の原料豆腐は、木綿こうや豆腐に近い製法で製造されますが、そのプレス圧が強いことから、たんぱく質同士の結びつきが強くなり、レジスタントタンパクが形成されます。(図1)

図1強い圧縮成型により、レジスタントタンパク形成
強い圧縮成型により、レジスタントタンパク形成

工程2「凍結」

こうや豆腐製造工程の凍結は緩慢凍結(ゆっくり時間を掛けて凍らせる 図2)です。一般的に凍結速度がゆっくりになると氷結晶(凍結によってできる氷の結晶)のサイズが大きくなることが知られています。大きな氷結晶によってたんぱく質が押され、結合が強くなることによってレジスタントタンパクが形成されます。

緩慢凍結と急速凍結 こうや豆腐の凍結は「保存」のための凍結ではない。「加工」のための凍結である。(図2)

図2いわゆる冷凍食品との違い
いわゆる冷凍食品との違い

工程3「低温熟成」

こうや豆腐は、凍結後に約-2℃の環境で3週間もの長い間熟成されます。この間に凍結で形成された氷結晶がさらに成長し、より多くのレジスタントタンパクが形成されます。(図3)

図3低温熟成時間とレジスタントタンパク増分
工程経過時間とレジスタントタンパク増分

このように、こうや豆腐は長い時間・工程をかけてつくられることで、
レジスタントタンパクが形成されることがわかってきました。